楽天でんき 値上げ対策:電気代が8万円になる?燃料費調整額上限撤廃の影響について理解する

生活のしらべごと

楽天でんきが値上がりするぞ!
燃料費調整額の上限も撤廃するらしいぞ!

前にTwitterで「電気代8万」とか聞いた気がする!
やばいんじゃないか!?切り替えねば!

はい。勘違いです。

いや値上がりはホントよ。

以下ではどれくらい影響があるのかの計算です。

電気料金の基礎の確認

【基本料金+電気単価×使用量+燃料調整費+再生可能エネルギー】

今回修正されるのは赤字の

電気単価
燃料調整費

です。

電気単価はそのままですね。
楽天でんきは基本料金は0なので、単価×使用量で概ね月額料が決まります。

燃料調整費っていうのは

燃料調整単価×使用量
です。

燃料調整単価は後段で。

電気代が超高くなったケースの契約内容

以前にTwitterやらで月の電気料金がとんでもないことになった例がありました。

アレはそういう契約になっていたからなんです。

大きく電力会社によって

市場連動型のタイプ
すぐには反映しないタイプ

があります。

ざーっくりというと

市場連動型のタイプ:安い時はすごい安いけど高くなったらすぐ高くなる
すぐに反映しないタイプ:市場連動よりは基本高いけど、値段が跳ね上がったりはしない

ってことです。

細かくはハルエネでんきさんが詳しい

楽天でんきはどうかっていうと、すぐには反映しないタイプです。

燃料費調整額の上限撤廃はどこまで影響あるのか検討

要は燃料費調整単価がどこまで上がっちゃうの?という話です。

燃料費調整額っていうのは電気を生むための燃料が
想定より高かったら請求も高くしたい
想定より低かったら請求を低くするよ
っていうもの

なので、マイナスな月もあれば、4円近く上がることもあります。
2022年5月みたいな海外情勢次第ってとこです。

仮に400kWHを使っているとしたら、400kWH×4円で1600円程度のプラスです。

こんな感じで追加されていくんですね。ここの「燃料費調整額」のとこ。

これがいくらまで上がるかっていうのは燃料価格次第で分かりません。

でも「分からない」って言われても困るじゃないですか
だから上限1.5倍までって決まってたんですね。

ココの上限が撤廃されるかが協議中。
で、楽天は一足先に上限撤廃しました。

会社やプランによっては「もうずっと上限で会社が負担してるよ!」ってトコもあります。
中国電力とかね。

燃料費調整制度ってどんなの

経済産業省のスライドからそもそも燃料費調整制度ってなんやねんってとこの資料です。

https://www.meti.go.jp/shingikai/enecho/denryoku_gas/denryoku_gas/pdf/040_03_02.pdf

ちなみに中国電力ではすでに上限いってて、会社が負担してる状況らしい。

基準が26,000円で、平均が39,000円を超えてるんです。
なので上限が適用されて39,000円計算になって、差額は会社負担してくれてます。

基準燃料価格って何?いくらくらい?

東京電力さまの資料。100V向けの計算値です。

以下は2022年5月時点の数字

エリア関東北海道東北中部北陸
基準燃料価格44,200  円37,200  円31,400  円45,900  円21,900  円
エリア関西中国四国九州離島
基準燃料価格27,100  円26,000  円26,000  円27,400  円52,500  円

平均燃料価格ってどれくらい?っていう目安

電気作る原料の購入費、3か月平均のイメージです。

会社によって掛け率やらなんやらも異なります。

一応上段の基準燃料価格の1.5倍が上限に設定されています。

東京電力様より2022年1月~2022年3月平均の貿易統計価格

平均原油価格62,386円/kl
平均LNG価格88,182円/t
平均石炭価格22,402円/t
平均燃料価格57,000円/kl
https://www.tepco.co.jp/ep/corporate/adjust2/new/index-j.html
燃料費調整等のお知らせ(2024年12月分)
東京電力エナジーパートナー(EP)の「最新の燃料費調整(法人)」ページ。東京電力エナジーパートナー株式会社は、お客さまのエネルギー全体に関わる様々なご希望に真摯にお応えし、エネルギーサービスの、よきパートナーとなることを目指す、東京電力グループの小売電気事業会社です。

燃料費調整単価を出すための基準単価って何?

基準単価とは、平均燃料価格が1,000円/kl変動した場合の調整単価のこと

電力会社によって変化します。

東京電力さまの資料

以下は2022年5月時点の数字

エリア関東北海道東北中部北陸
基準単価23.2銭19.7銭22.1銭23.3銭16.1銭
エリア関西中国四国九州離島
基準単価16.5銭24.5銭19.6銭13.6銭0.3銭

燃料費調整単価って何?

この請求書での3.19円のとこ。

上段の「(基準燃料費ー平均燃料費)×基準単価÷1000」で出る数字です。

楽天でんきだと

燃料費調整単価|楽天でんき|楽天エナジー
楽天でんきの各月の燃料費調整単価を過去分(2018年11月分)から最新分までご確認いただけます。

ここで開示されてます。
2022年5月の例でこんなの。

地域ごと毎月変わります。
私の住む中国地方では3.19で、他のエリアはこんな感じ

燃料費調整額の上限撤廃はどのくらい影響あるの?

現実的な数字として、1カ月に400kWH使ってたとしましょう

中国電力が基準燃料価格26,000円です。
いままでは上限×1.5なので、平均燃料価格は39,000円がリミットでした。

それが撤廃されて平均燃料価格が57,000円になったとします。

計算式に当てはめると

【撤廃前】
(39,000円-26,000円)×24.5銭÷1000=3.185円
3.185円×400kWH=1,274円

【撤廃後】
(57,000円-26000円)×24.5銭÷1000=7.595円
7.595円×400kWH=3,038円

現実的には2,000円弱UPする可能性はありそうです。

※現実には2022年1月の中国電力の平均燃料価格は39.400円で、上記例のようなとんでもないコトになってるわけではありません。
上限が撤廃されて39,400-39,000の400円分アップしたとしたら、400kWH利用で100円/月くらいです。

原料の調達価格が今後とんでもないことになっていったとして
将来的に「平均燃料価格10万円まで上がった!」と仮定すると7,252円です。

リスク最大値としてこのあたりと思ってよいと思います。
未来は分からないですけどね。

ポイント

安いわけではないですけれど、市場連動型みたく高額になる可能性は低いです。

楽天でんき値上げへの直近の影響まとめ

ということでまとめると

・燃料費調整額の上限撤廃については数百円くらいの影響はある可能性はある
・影響がない可能性もある
・すぐには焦らなくても大丈夫
・単価10%UPの方が影響でかい

となります。

じゃぁどうすんの?てとこですが。
焦らずによりお得なトコがあるかを探せばOKってことになります。

大抵の新電力は
・供給する地域の電力会社から10%値下げ
みたいにしてるので、そういうところがリスク少なく分かりやすいかと。

それと「契約したらポイントバック」とか特典を準備してる箇所を選ぶと、トータルで安くなる

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ちゃんとトータルで計算することをお忘れにならないようご注意

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